
日本列島のほぼ中心に位置し、世界でも三番目に古い古代湖ともいわれる琵琶湖には日本人の歴史と伝説が堆積しています。
天皇の祖先神とされる天照坐皇大御神(あまてらしますすめおおみかみ)を祀る伊勢神宮に準えて
「お伊勢参らばお多賀へ参れ お伊勢お多賀の子でござる」
と俗謡にも歌われた『多賀大社(滋賀県犬上郡)』は古事記にもかかれている古社です。
ここに祀られている伊邪那岐命(いざなぎのみこと)と伊邪那美命(いざなみのみこと)こそ天照坐皇大御神の両親であり日本創世の神なのです。
また、神の棲む島ともいわれる『竹生島(滋賀県長浜市)』に祀られる弁才天は日本三大弁才天のひとつに数えられ、竹生島宝厳寺は弁才天信仰の聖地でもあります。
そして、その弁才天が穀霊神・福神として民間で信仰されていた宇賀神と習合した宇賀弁才天信仰はこの竹生島を中心に全国に広まったとされています。
この様に琵琶湖とは、日本という国また日本人の源ともいえる霊場であり聖地といえます。
更に戦国の時代、「天下布武」を掲げ天皇を廃し日本の王となろうとした織田信長は志半ばで自害するも、豊臣秀吉がその基盤をもとに稀代の「人たらし」で天下統一を果たしました。しかし、世継ぎにおいての不祥により、豊臣家の栄華は短命に終えてしまいます。そして、その天下を受け継ぐ形となった徳川家康は仏教を取り入れる事により安定した徳川三百年の太平の世をもたらしました。
その英傑三人の舞台は不思議と琵琶湖の周りに安土城、霊峰比叡山延暦寺、長浜城、三井寺、関ヶ原など史跡、縁のある土地が多く存在します。
これは、日本の聖地である琵琶湖から何かしらのパワーを受け己の夢を具現化していったのではないでしょうか?
壮大なる夢を描く男とそれを見守る女…
それぞれの浪漫を満たす為に琵琶湖という聖地の大いなる懐に抱かれる「行」。
それが、「周行」なのです。